「こだわりがあるよね」と言われて気づいたことと、素敵な美容院との出会い。
前回の記事を読んだ友人に、「こだわりがあるよね」と言われた。
「こだわりがある」ということを言われることがたまにある。
「頑固だよね」ともとれるなと感じている。
私は、自分ではずっと認めたくないと思っていたけれど間違いなく「頑固」の部類に入る。
まるく言えば「こだわりが強い」。
曲げたくないものは曲げたくない。
それが良い方に転がるときと、悪い方に転がるときと、たぶん半々くらいなもんだろうと自分では思っている。
ほいで、今日は良い出会いがあったのでこだわりが強くて良かったことをおすそ分け。
私は、ストレスにならない範囲で自分の周りにあるものにこだわりを持っていたいと思っている。
そう思うようになった原体験は、高校生から大学生の間に訪れた様々な土地に住む人たちの姿や、ご縁があって出会った人たちの生き様に触れたこと。
例えば、バングラデシュの衣料品工場が倒壊してたくさんの人が亡くなったと聞いたときに、自分が服を買うことで誰かを殺しているのではないかと思い、買う服について考えるようになった。とか。
お金にもこだわりたいと思った。私がお金をゲットすることで見えないところで人を傷つけたくない。だから私は大きな企業でということではなく、地元のNPOだったりなんだったりで自分のもらうお金がどこから来てどう使われるのかが見えて、納得できるかたちでお金を得ている。(少ないからなんとかしなくちゃいけないけど)
食べ物もこだわりたい。私が生きるために食べるものが、誰かを殺すことにつながっていてほしくないなと思った。だから大量生産のものよりも、地元の人がつくっていたり顔が見えるひとのつくったものを食べてきちんとお金を渡し(たいところだけれど、今はうまくいっていないからそうなるように近づい)ている。
携帯電話もどこにどうやってお金払ってるのか意味わからないし、そういう戦略の中に良いことはないのではないかという勘のもと、(あとよくスマホ類は壊すので)ガラケーだけ持つようにした。けれど仕事に支障が出るので結局手のひらサイズのデバイスは持ち歩くことになってしまった。
まぁこんな風にとても中途半端ではあるけれどこだわりを持とうとしている途中だということです。
私は日本で生きている限り、誰かの犠牲の上に生活しているものだと思っている。その誰かは見えないので、簡単に犠牲にすることができてしまう。犠牲にする人が見えないことは恐ろしいものだと思うから、できるだけ見えるように生きていこうとしている。まずは身の回りから。
そうして、どこで髪を切ろうか迷っていたとき、高校のころの先輩にふと会ってこの美容院に出会った。
広島市内のド中心地、本通りから徒歩1分。
↑ここ。
この美容院は、ホット○ッパーには載っていないので検索では出てこない。
お店のひと曰く「そういうの、苦手なんでしょうね~ははは」
自分たちの畑でとれた野菜がお店にある不思議な美容院。
住んでいるところは広島の山のほう。古民家を改築して住み始めたんだそう。
そんな美容院が取り組んでいたクラウドファンディングがこちら。
広島の山奥で、ふるいおうちが美容院になって、そこに住んでるじーちゃんばーちゃんが喜ぶんじゃないかと思うとワクワクしてしまった。
初めて髪の毛を切ってもらったとき、そこの人たちがあたたかくておもしろくてちょー素敵で、畑の話や山の話や、海外で出会ったものの話で溢れてるのが心地よかった。
そこで「どこ住んでるの?」という話になった。
美容院の人たちは兄弟だったり姉妹だったり家族だったり、とにかくとても仲が良くてそれも心地よかった。
どこどこに住んでますよと言うと、「え、それ奥さんの弟がお店出すところだわ」となった。
聞けば春から私の家のすぐそばに、弟さんが新しく美容院を開くということだった。
私の家の周りは知る人ぞ知るユニークなところです。
2年ほど前、初めてできたコンビニでは、決まった時間に買い物に行くばーちゃんの買い物かごに、店員さんが買い物メモを見ながら商品を入れていくという光景が見られます。
近所のおばちゃんたちがパジャマ(のような格好…おっと失礼?)で夜ペチャクチャ話しながらアイスを食べるコミュニティースペース的コンビニになったりしています。
高齢化率はきくところによると30%近いのだとか。
ちょっと歩けば田んぼと畑が広がって、蛍のとぶ川が流れるようなところです。
まさかこんなところにおしゃれな美容院ができるわけ……と思っていたら、つい先月、できたんですね。
つぶれてしまったお菓子やさんのあとに、なにやら変わったお店ができた。
夜はかわいいランプが灯って、昼は若いオシャレお兄さんがいるぞと。
なんでこんなおしゃれなものができたんだと、地元のおばーちゃんたちが覗くこと覗くこと。
私も、覗く。
そしてついに時間がとれたので今日行ってきました。
はじめましての自己紹介をして、「あぁ!Laff行ってた子ね!」となり盛り上がる。
なんとお兄さんのおうちは徒歩3分の距離のところでした。近所。
ご結婚されて引っ越してきて、2人でお店をもつことにしたんだそうで。
聞いているだけで心がホロホロとほぐされました。
次もお兄さんに切ってもらおう。そう思いました。
美容院までこだわって通えるなんて幸せだなと。
インターネットでピピっと探して安いから予約~っとしてじゃなくて、
こうやって人に出会いながらたどり着く感じが本当に嬉しいなと思っています。
きっとこのお店も、わたしのまちの新しい光になっていくはずだし、若いお兄さんに髪の毛を切ってもらえるおばあちゃんが増えたんだなと思うと、もう心が弾んでしまいます。
やさし~いお店でした。
(ちなみにまだホームページがないらしいことも、好きポイント。)
こだわっていて、よかったな。
こだわって伸ばしていた前髪は、めんどくさくなりバッサリなくなってしました。