~ちいさな人間たち~
今日、小学校に入る前のこどもと過ごす時間がありました。
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お母さんと離れて過ごすのは緊張する。
周りの人たちはお姉さんお兄さんに見える。
どうしよう……。
とりあえずみんなの近くに行ってみる。
やっぱりなんか入りにくい。
話しかけるのもなんかいや。
私に、「何かしたいことある?」と聞かれる。
困。したいことなんてない。なんて大ざっぱな質問なんだ。
「積み木で遊ぶ?」
う~ん、ちょっと微妙だけどなしじゃない。
頷く。
「でも今宿題やってる人いるからあとにしようか」
え~ちょっと楽しみになってきたのに、だめなの……
「絵本もあるよ」
ふむ。なるほど。絵本ならおもしろいかもしれない。
選びに行ってみる。
お。結構たくさんあるからおもしろそう。
これなら読めそう。
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話しかけてから絵本を持って帰ってくるまで、私はその子の声を聞いていない(笑)
だけどたぶんこんな感じ。
読めるひらがなは半分くらい。
絵本を2冊読んで、本にでてくる文字をみながら「め!」「さ!」とか言って文字を覚えようとする。
言葉を交わさないでも、何を感じているかはわかる。
ああ、ちいさな人間だなと思った。
そこの言葉がわからない国に行くと、まずコミュニケーションがとれるのは犬と猫です。
これは実体験をもって、いえる。確実。
そして次に心通じるのは子どもたちです。
一番難しいのがおとなでした。
言葉に頼っているから、というか言葉がつなぎ目になっているからだと思いました。
私はいつも言葉に頼っています。
だけど言葉がなくなったとき、言葉じゃないところで人とつながれる人はつよい。
今日であった彼らは、そういう強い、ちいさな人間なんだと思いました。
「子ども」って誰が決めたんだろう。
彼らは「子ども」というよりは、ちいさな人間たちであった。